ウェストファリア条約と近代的国際関係の形成 2
戦いは、その後30年にわたって欧州全土を巻き込みましたが、ウェストファリア条約の締結によってようやく終結したのでした。
この条約ができるに当たっては、ほとんどすべての欧州諸国が戦争を終結するための外交会議に参加しました。
そして、条約によって、神聖ローマ帝国の各国に対する支配権が最終的に否認されました。
また、信仰の自由に向けても重要な前進がかち取られ、ローマ法王の影響力が大幅に制約されることになりました。
オランダとスイスが国家として独立することが承認されたのも、この会議においてです。
欧州は、主権国家からなる国際社会の時代に入ったのです。
この条約については、他にも記憶にとどめておいてほしいことがあります。
例えば、欧州地域での通商が活発になるとともに、ライン河を始めとした各国を貫流する河川の経済的重要性が増してきました。
条約は、ライン河について航行の自由に関する宣言を行っています。
・・・つまり、通商を円滑に行うことが沿岸国を含む国際社会全体にとって利益になり、そのためには沿岸主権国家の権利を制限することもやむを得ない、という認識が早くも芽生えていたということです。